共栄
12月11日 月曜日 晴れ。日中は陽に当たれば少し温かく感じる。今年残り20日。
今日の言葉
『ただ一人だけの 小さな幸せに満足することなく おたがいに この国日本を満たす 大きな夢と 確固とした志を もたねばならない 長い伝統に培われた 日本人本来の高い精神と わたし達が今日までたくわえてきた自立心とを いまこそ 新たな時代にふさわしい 新たな姿で政治や経済 教育や文化に 正しくよみがえらせたい 日本を いきいきとした民主主義の国にするために この世界に より大きな幸せをもたらすために』(道をひらく 松下幸之助著より)
自己の満足だけでなく、自他共の満足を目指す。利己だけでなく、利他も考える。自分のことだけで精一杯なのに、人の事まで考えられない。そんなときもあると思う。
しかし、心の奥ではやはり自分だけでなくまわりの人も幸せになってほしいと願っていると思う。大きな夢と確固とした志を持つ。それを日本の全国民が共有することはできないだろうか。松下氏は、日本人の高い精神があればそれが出来ると述べている。
政治・経済・教育・文化。いまの日本はいずれも混迷していると思う。政治は、相変わらず談合や不正があり、政治家は常識のない行動によって捕まるなどまだまだ問題が多い。経済は、景気回復によって一部の上場企業は過去最高の利益を出している。しかし、中小の企業にその実感はあるだろうか。下請けに対する不当な値下げやメーカー主導の価格設定など、厳しい状況が続く。また連日のように報道される教育問題。これもまた日本の将来を左右する問題である。
だからこそ、共に繁栄を目指そうという志がいるんだと思う。誰かが自分のためだけに行動をするからおかしくなる。「共栄共存」は松下氏がよく口にした言葉である。
日本人本来の高い精神。それはいったい何か。その精神が、現代の日本になくなっているといわれるのはなぜか。そして失われた原因はどこにあるのか。いろんな書物のなかで書かれていることを例に挙げながら、改めて考えたい。